「パパー。そろそろお昼…」
(あれ、パパ電話中…)
「もしもし」
『 』
「ごめんね、ちょっと忙しくて。元気だった?」
『 』
「そっか。それは良かった」
『 』
「あれ、知ってた?」
『 』
「判ってるよ。結構心配性なんだから。それじゃあ、娘がうるさいからそろそろ」
『 』
「また電話する」
『 』
『ピッ』
「ふぅ…」
「もう、パパ!何よ、娘がうるさいからって!別にみぬき、うるさくしてないじゃないっ」
「嘘つけ。さっきからそこら辺をうろうろしてたくせに」
「それはパパがニヤニヤしながら電話するからだよ!」
「気持ち悪いってこと?傷つくなぁ」
「もう、話そらさないでよ!」
「はは。みぬき、ラーメンでも食べに行くか」
「あ、また誤魔化したっ」
「あれ、行かないの?」
「もう、行くに決まってるでしょ!」
「あやめー、ちょっとお願いがあるんだけど…。あら、電話中」
『 』
「もしもし。成歩堂さん、お久しぶりですね」
『 』
「はい。葉桜院はとても賑やかになりました。…倉院流霊媒が認められた証拠です」
『 』
「成歩堂さんもいい加減、人生を諦めた顔するのは止めてくださいね」
『 』
「声を聞けば何となくですが分かります。……大切な家族は、守らないといけませんよ。みぬきさまもまだ小さいのですから」
『 』
「はい」
『 』
「はいっ」
『ピッ』
「あやめ、電話は終わった?」
「はい、毘忌尼さま。ちょうど終わったところです」
「相手はあの尖った青い弁護士さんでしょ?ずいぶん楽しそうだったわよ」
「び、毘忌尼さま!聞いていらしたのですか!」
「ごめんなさいね。あまりにもあやめが楽しそうだったから」
「いえ、私こそ驚いてしまって」
「せっかく罪を償い終えたんだから、お礼くらい言いに行けば弁護士さんも喜ぶんじゃない?」
「いえ、あちらも大変そうですし、葉桜院も忙しいですから。また機会を窺って」
「あらあら、素敵な笑顔ね。それじゃあ修験者さまの手伝いを頼もうかしら」
「はい!お任せください」
「もしもし」
「もしもし。成歩堂さん、お久しぶりですね」
「ごめんね、ちょっと忙しくて。元気だった?」
「はい。葉桜院はとても賑やかになりました。…倉院流霊媒が認められた証拠です」
「そっか。それは良かった」
「成歩堂さんもいい加減、人生を諦めた顔するのは止めてくださいね」
「あれ、知ってた?」
「声を聞けば何となくですが分かります。……大切な家族は、守らないといけませんよ。みぬきさまもまだ小さいのですから」
「判ってるよ。結構心配性なんだから。それじゃあ、娘がうるさいからそろそろ」
「はい」
「また電話する」
「はいっ」
(2007.06.23)